自治体向けメッセージ
危機管理対応の実践的な教訓、ノウハウがつまった被災者支援システムや避難行動要支援者管理システムをぜひ導入いただき、地域住民の安心・安全を守るための取り組みを至急に図って頂きたい。
先の東日本大震災においても被災地支援はもとより、危機管理意識の高まりにより、災害対策基本法の改正も一気に進み、被災者支援業務や避難行動要支援者支援業務、即ち、被災者台帳及び避難行動要支援者台帳の作成義務と危機管理下における目的外利用も可能になるなど、その実現可能性及び責務は大きくなっているにもかかわらず、この間の広島市土砂災害、関東・東北豪雨や熊本地震での被災者支援業務の迅速な対応には程遠いのが現実である。しかし、台風 9 号や昨夏の西日本で多発した台風等風水害では我々の被災者支援システムを導入・運用している基礎自治体では被災者支援業務が迅速かつ正確に履行されたのも事実である。その意味からも地方公共団体の皆様には、被災者支援システム全国サポートセンターを自在に活用頂き、真の住民のための危機管理対応実現のために、本気で「最善を望み、最悪に備えよ!」を実践下さい。
略歴
1971 年西宮市入庁、電子計算課に配属。その後、ごみ及びし尿収集や税の滞納整理業務などの現業・現場部門に従事。1995 年の阪神淡路大震災時には、情報システム課長補佐として被災者支援を中核とする震災業務支援システムを開発・統括。この後、情報センター所長、情報システム課長、情報政策部長、電子自治体推進担当理事(CIO 補佐官)を歴任し、2008 年 3 月末に退職。その後も一民間人の立場で、西宮市 CIO 補佐官及び西宮市情報センター長として西宮市を基地局にしながら、正しい自治体情報化推進のために、国の各種委員、市川市 GIO、狭山市情報政策官、立命館大学大学院非常勤講師や IT アドバイザー及び BCP 策定支援アドバイザー等々に従事し、多方面で活躍してきた。
現在は、総務省の地域情報化アドバイザーも務めながら、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)被災者支援システム全国サポートセンター長を中心に活動しており、この間東日本大震災はもとより、関東・東北豪雨や熊本地震や台風9号及び昨夏の西日本で多発した台風等風水害などでの被災地での具体的実践対応や危機管理出前講演などで東奔西走の日々が続いている。
その他、2008 年「関西情報化功労者表彰個人」、2009 年「総務大臣表彰個人」を受賞。